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先日東海村を歩いた。

大正に始った干拓事業と防砂林の造成、すぐ南に作られた陸軍飛行場、敗戦後の米軍射爆場。
敗戦後も防砂林の造成事業は継続される。
やがて石神村、村松村の合併、翌年原研設置二年後に試験炉臨界。
大正二年から地元民が延々と造成した防砂林は全て原子力関連施設となり、海岸に通じる路は南北の川沿いの小道を除いて一本しかない。

神社の森の暗がりを抜け海へ向かう路の下には加速器が走っている。
黒松の林の中に続く砂の上にはハマエンドウが伸びウサギの糞が転がっている。
凪になり風と共に時も止まったかのようだった。